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【KP】BL

第13章 【罪深いのは…】






合鍵を渡されてるとはいえ、黙って上がるのは
忍びなくて「おじゃましまーす…」とシン、とした
廊下にあいさつしながら玄関で靴を脱ぐ。


玄関に脱ぎ置かれてる廉のサンダルを横目で確認して
廉が家に居ることを確信したオレは明かりの
ついてない部屋に1つ1つ、電気をつけていく。


リビング、居ない。キッチン、居るわけない。
お風呂、居ない。トイレ、居ない。


となれば…


満を持して寝室をノックしたけど、返事はないから
「れぇん?入るよ?」そう声をかけてドアを開ける。


ベッドの上にはコロンと丸まった膨らみがあって、
やっぱ、廉いるんじゃん。
なんてホッとしたけど、まだ11時…
廉が寝るにしてはさすがに早すぎない?笑


「れーん、ホントに寝てんのー?笑」
疑いながら声をかけてみたけど、
それでも動かない意地っ張りな廉を揺さぶる。


「廉の好きなとこイチー、優しい」
「廉の好きなとこニー、横顔がマジでキレイ」
「廉の好きなとこサーン、声」
「廉の好きなとこヨーン、スタイル良すぎ」
「廉の好きなとこゴー、えっちのとき…」


ガバっと起き上がったかと思えば
「うっさいわ!笑 ちゅーか悪趣味やなぁ、自分!」
照れ隠しにボスンッと枕を投げながら文句を言う。


「……廉が寝たふりするからじゃん。」
「ふんっ寝たふりさせたんはそっちやん!」


廉は、表向きは付き合ってる相手を束縛しない
とか、ヤキモチ焼かない、とか言ってるけど、
実際はまぁまぁのヤキモチ焼きで。


こんなふうにちょいちょい、拗ねる。


オレも独占欲は強いけど、オレと廉の違いは
自覚してるかどうかで、廉の方がタチ悪くない?!
ってオレは密かに思ってて。


「廉、今日先に帰ってた…」
「ふんっ!どうせ佐野くんとメシ行ったんやろ!」
「行ったけど…」
「ほらっ!やっぱな!帰っとって正解やったやん!」

「…廉が先に帰ってたからだよ?」
「そんな取ってつけたようなことよぉ言うなぁ?
 後付やったらそんなんどーとでも言えるやん!」
最近、忙しかったのもあってか廉の気が立ってる。


こういう廉を見る度、思う。根っからのねこじゃんw
って笑 絶対に怒られるから言えないけどね…苦笑


「ほんで?……楽しかった?」










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