第12章 【水曜日はキミ曜日〜before&after story〜】
まぁ、その後、無事にテストを終えた受験生は
面接の時間を待っとって。
面接は同じ学校の生徒が被らんように
ランダムに組まれた5人一組で行われる
集団面接やったんやけど、
偶然にもしょんぼりくんと同じ組で呼ばれた俺。
入室してまず自己紹介したんやけど、
面接の練習してこなかったん?!苦笑
ってくらいオドオドと
「タカハシカイトです。」とか言うもんやから、
もう…気になっちゃって気になっちゃって苦笑
けど…な?
自分が今まで頑張ってきたこととか
将来の夢について語るタカハシくんは…
ほんまに同級生なん?ってくらい
すっごいしっかりと、考えに根が張っとって…。
それまで、特にやりたいことも夢もなく、
与えられたことをそう努力せんくても
人並み以上の成果を出せて、人に胸張って
自分はコレを、頑張りました!って言えるもんが
これといってなかった俺には…
タカハシくんが眩しく見えたんよね。
もし、お互いに受かっとったら仲良くなって
タカハシくんのこと知りたいなって…。
ほんで、あわよくば仲良くなってさ?
褒めて、認めて、自己肯定感上げまくって
自分に自信持ってくれたらええな…なんて
何様やねんって思われるかもしらんけど、
俺はマジメにそう思っとったから、入学説明会のとき
タカハシくんを見かけて絶対に仲良くなったるわ!!
ってテンション上がっとったんやけど、
俺だけやったんやなぁ…。
なんて…今の俺こそ、
しょんぼりくんになっとるかもしらん苦笑
***
次の日、学校行ったらやっぱりっちゅーか
なんちゅーか笑 黒木さんが暴走しとって苦笑
まぁ、あぁいう子はそうよなぁ…
見かけどおりのわかりやすい行動をする黒木さんに
ちょっと、安心する。
まっ、俺をダシに慰めてもらってクリスマスまでに
うまい具合に彼氏作れたらいいんちゃう?
くらいに思っとったら髙橋くんが…。
髙橋くんって真っ直ぐなんやなぁって。
俺は消しゴム事件がいま起こったとして、
こんな風に、熱く髙橋くんのこと守れるんやろうか。
とか、そんなん考えとったら
なんか…たまらんくなって。
髙橋くんの腕を掴んで
図書室に逃げ込んで
キスをした…。
止められんかった。
愛おしくて。