第7章 蒼炎と蕭索※ホークス
「ゆら着いた?俺の部屋で待ってて、今立て込んでるから、夕飯頃には帰る。」
「分かった。」
ゆらはホークスに支持されて、言われた通りホークスの部屋に向かう。
ホークスからは前から家の鍵を渡されていて、彼の部屋に来たのも初めてでは無い。
ホークスはゆらの保護者の様なモノだった。
駅近のタワーマンションの最上階。
ソコがホークスの家だった。
(……ホークスのファンかな…。)
マンション前で数人の女の子が集まっていた。
ホークスは人気者だから、町を一緒に歩いているだけで、真っ直ぐに歩けた記憶が無い。
ゆらは慣れた手つきで、マンションの中に入っていくと、カードキーをドアに掲げた。
ガシャンと、ロックが解除すると、1人で暮らすには十分な広さのエントランスが目に入る。
ホークスは普段羽が邪魔なので、部屋や家具は大きめを好んでいる。
ゆらはリビングにドサっと鞄を置くと、大きいソファに腰掛けた。
普通に寝れる大きさのそのソファで、ゆらはやる事も無いので横になった。
「……………。」
静かな部屋の中で、ホークスの匂いがゆらを包んだ。
(…ホークス今日、縛らせてくれるのかな…。)
怒ってたみたいだから、無理かな?
結局居る場所を変えても、そんな事しか考えられない自分に苦笑する。
早くホークスに会いたい。
1人は嫌だった。
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「ゆら。」
ゆらはホークスに呼ばれて目を開けた。
いつの間にか寝てしまっていた様だ。
ホークスは窓から入って来た様で、窓が開いていた。