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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第6章 蒼炎を慈しむ※荼毘


「……ゆらと会っても壊すなよ?リーダー。」

荼毘がそう言うと、死柄木はチラッと荼毘を見た。

「……面倒くせぇな…。」

死柄木はポツリと呟く。

荼毘は死柄木から目線を外すと、ゆらを思い返した。

何を考えているのか分からなく、持て余す様な女だった。

月明かりの下見るゆらは、とても妖艶で、あんな妖しさを持った美しい女を見た事が無かった。

その反面、性格は子供っぽく、ゆら自身ですら、自分を持て余している感じだった。

自分の個性をよく知っていて、戦闘にも慣れている。

雄英に入って訓練しただけでは、この短期間であの動きが出来るのか疑問だ。

アレが大人の女になったら、どんな風になるのだろうか。

性質はヴィランそのモノなのに、ゆらは全くこちらの世界には興味が無い。

ゆらの衝動の対象がまた、ヴィランの歪んだ特質なのだろう。

近親憎悪なのだろう。

そして、自分と同じ様に反応した相手が、この死柄木だ。

「……………。」

荼毘は死柄木をチラッと見ると、しばらく考えた。

もう会わない様な別れ方をしたゆら。

だけど荼毘は、ゆらのあの衝動が、もう突き走って止まらなくなっている事を知っている。

果たして、ヒーロー側に、彼女を止めるだけの魅力があるのだろうか。

(また、どうせすぐ来るさ…。)

抑えられない衝動に恍悦の笑みで荼毘の目の前に現れる。

荼毘はそう確信して、フッと笑った。


























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