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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第5章 蒼炎を逐う※轟焦凍


ゆらは自宅待機を無視して、寮生活が始まるまでは、荼毘を追っていた。

しかし、全国くまなくアンテナを張っても、荼毘を見つける事はできなかった。

ホークスのツテの情報屋を使ったのにだ。

もどかしい気持ちは積み上がり、ただ荼毘に会いたいと言う気持ちが膨れ上がる。

ゆらは湧き上がる衝動を抑えるに、毎日苦悩していた。

知ってしまった衝動を、無かった事に出来ない。

頭がおかしくなりそうだ。

早く荼毘に触れて、この渇きを潤したかった。

その内、寮生活が始まり、ゆらはクラスメイトと一緒に、寮の案内に参加した。

事前に指定した家具は、もう部屋に着いているらしい。

他のクラスメイトの様に、寮生活に関して、浮き立つ気持ちは無いが、1人で悶々とするよりは、有意義な時間が過ごせそうだ。

ゆらは自宅待機が取れて、久しぶりの学校に、少しは助けられた。

それでも渇きは止まらず、悶々としている所に、轟とバッタリ会った。

合宿以来だろうか、久しぶりの同級生に懐かしさすら覚えた。

「……大丈夫だったか?」

轟は、爆豪と一緒に、ヴィランに捕まった事を心配している様だった。

楽しかったなんて、言えるはずもなく、ゆらは曖昧な返事をした。

この会話のせいで、またあの時の情欲を思い出した。

ゆらは轟に構わずに大きなため息を吐いた。

ソレが轟には、ゆらがあの事件のせいで、傷を負ったように見えたらしい。

彼から動揺が伝わった。

「……俺に出来る事はあるか?」

轟は相変わらず優しい。

自分は何も悪くないのに、申し訳無さそうにゆらにそう言った。
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