第21章 オリジン※荼毘・死柄木
「荼毘…もうイきそう……。」
最後に腕を伸ばすのはやはり荼毘で、ゆらは荼毘の唇にキスをしながら、気が遠くなるほどの快楽の中で絶頂した。
「…はぁ…ゆら…。」
唇が離れると、荼毘がペロッと舌で唇をなぞってきた。
ビクビクした痙攣の中、荼毘もまだ達そうとしているのが腰の動きで分かる。
覆い被さってきた荼毘を抱き締めながら、彼が自分の中で果てるのを感じた。
「はぁ…はぁ…はぁ…。」
お互いに荒い息を整えながらしばらく抱き合っていた。
(熱い……。)
今までより更に深い倦怠感の中で、荼毘の熱い体を抱き締めた。
何度も離れようと思っても出来なかった。
もう、そんな考えすら無くなりそうな…そんな夢心地の中でゆらはゆっくり目を閉じる。
「ゆら…。」
自分を呼ぶ声がハッキリと聞こえて、急にゆらの心臓が跳ね上がった。
「……え……。」
ズキンズキンと痛い位に心臓が鼓動して、ゆらは戸惑った顔をする。
その声の主が、この場所に何故いるのか。
そんな事を今考えてもしょうがなかった。
荼毘の肩越しからドアの方を見ると、すぐに目に入る真っ赤な剛翼。
「…ホークス…。」
ホークスの名前を呼ぶ声が小さく掠れていた。
荼毘はそんなゆらを見た後に、ニヤッと笑うとホークスの方に視線を動かした。
「……お迎えだな、ゆら。」
スッと荼毘の体がゆらから退くと、隠れていたホークスの顔と目が合った。
その時のホークスの顔は一生忘れない。