第19章 蒼炎と一騎当千※轟焦凍・ホークス
抗うホークスの手を見て、ゆらは目を細めた。
「…暴れるなら、縛り付けなきゃならないよ……。」
「はっ…それをやったらお前…。」
ヴィランだろー。
ホークスはその言葉を飲み込んだ。
だけどホークスが何を言いたいのか、ゆらはすぐ分かった。
「…そうならない様に…ホークス…。」
大人しく縛られてて。
再びゆらはホークスの唇に齧り付いた。
情欲を押し付ける様なキスに、ホークスは顔を歪める。
個性の衝動を性欲に履き違えさせたのは自分だ。
ゆらはホークスに教わった通りにしていると分かるのに、その衝動の強さに嫌悪感が出る。
「…分かったからゆら…一回鎖で外せ。」
剛翼が邪魔でしょうがない。
「……いいよそのままで…。」
ホークスはゆらの肩を掴むと、体を起こした。
「ちゃんと抱いてやるから!」
そう言って、ゆらを睨む様に顔を近づけた。