第16章 蒼炎の思惑※荼毘・死柄木

「はぁ…はぁ…はぁ…。」

唇が離れてお互いの顔を薄目で見ながら、荒い息を整える様に肩を上下させる。

グッとゆらの腰を掴んできたのは、まだ自分の情欲を満たしていない死柄木だった。

「…荼毘、退け。」

物欲しそうな死柄木の顔に荼毘は愉快そうに笑った。

「入れさせねぇって、お前にはおこぼれしかやらねぇ。」

勝手に人の女を好きな様に触っているんだ。

それ以上は容認出来ない。

明らかに死柄木の顔がイラっとしている様だが、荼毘と争う気は無いようだ。

死柄木はゆらの頭を掴むと自分にキスをさせた。

「っ…ん…っ死柄木っ…。」

急に入って来た死柄木の舌に戸惑いながらも、ゆらは死柄木を退けようとはしなかった。

ちゅっちゅっと2人のリップ音がなる中、死柄木の手が自分の下半身に伸びた。

自分のモノを握ると、ゆらの体に擦り付ける様に扱き始める。

その2人の光景は悪くは無かった。

荼毘はゆらの中でまた、固くなっていく自分のモノが分かった。

「っ…お前らのせいで変な性癖が付きそうだ…。」

そう言って、2人が絡み合う姿を見ながら、荼毘の腰がまた動き出す。

荼毘が動く度に、一度出した荼毘の体液が擦れて漏れてくるのが分かる。

「あっ…んん…っ…。」

一度イッて疲れているのか、ゆらの声は先程より小さかった。

喘ぎ声より荒い息を何度も出しては、死柄木の唇に呑まれていく様だった。

「……こっちなら使っていいぞ。下手くそだけど。」

荼毘が後ろからゆらの口の中に人差し指と中指を入れて死柄木に言った。

……あんまりだ…。

ゆらはその荼毘の行為にイラっとして、入って来た荼毘の指をガブっと噛んだ。