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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第15章 蒼炎の休日※轟焦凍


個性が戻って、久しぶりに雄英に行くと、インターンに行っているA組の何人かが学校でもソワソワしているのに気が付いた。

何かあったのかなと気になったのは、その中心に居たのが綠谷だからだ。

(…公安に聞いてみよう。)

ゆらはスッと綠谷から目を逸らしてA組を素通りした。

「ゆら。」

ゆらの姿を確認してすぐに焦凍が寄ってきた。

パァッとゆらを見つけると出る笑みがまた可愛い。

焦凍に手を掴まれると、そのまま引っ張られる様に廊下を歩いた。

彼と学校内を歩くと周りの視線も集まって、今だにその視線には慣れない。

人通りが少なくなった廊下の隅で、焦凍はぎゅうっとゆらを抱いた。

「………しばらく学校来てなかったし、連絡も取れなかったから心配した…。」

見た感じ怪我もしていない様で、焦凍は安心した様にため息を吐くとゆらを抱き締めた。

「……ん、連絡出来なくてごめん…。」

ちゃんと説明が出来ないから、焦凍の連絡は出れない事の方が多い。

連絡に出ても彼を安心させれる言葉をかける事が出来ないからだ。

ぎゅっとゆらも焦凍を抱き返した。

焦凍の腕の中は何の心配も無く、ただ落ち着く時間だ。

「…… ゆら、約束覚えてる?」

「ん?週末の話?」

ゆらがそう言うと、焦凍は嬉しそうに笑った。

「うん、明日は朝からずっと一緒に居たい…。」

焦凍は朝からゆらの部屋に来て、一緒に外に出てデートをしたいらしい。

「…楽しみだね。」

ゆらはそう言うと焦凍の顔に手を触れて彼の顔を覗き込んだ。

素直に嬉しそうに笑う焦凍にゆらは同じ様に笑った。
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