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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第11章 蒼炎と鎖※荼毘


枕元のゆらのスマホが鳴った。

画面に出た名前に荼毘の顔が歪んだのが見えた。

ゆらは轟の名前を確認して、荼毘に顔を向けた。

「!!」

自分を見下ろす荼毘の顔にゾッとした。

今まで見た事のない様な、憎悪を目に宿して蒼い目が炎の様に揺れた。

「……はっ……ゆら……。」

鎖を繋いでいて良かったと思った。

「……ドンピシャ逆鱗だ…。」

今荼毘が個性を使えたいなら、間違いなく焼かれていると分かった。

歪んだ荼毘の目に、ゆらは目を細めた。

「……荼毘貴方は…。」

ゆらの手が伸びて、荼毘の顔に触れた。

「何を隠しているの?」

その憎悪はゆらには向いていない。

荼毘がそこまで感情を露わにしたことなんて無かった。

それがどんな感情でも、自分に向いていない事が1番腹正しい…。

「…お前は何を隠してる?」

そうゆらに訪ねた荼毘は、もういつもの顔だった。

こっちに来たゆらを嬉しいはずなのに、信用していない。

隠し事はお互い様の様だ。

2人は互いを見合って、フッと笑った。

「…荼毘…好きよ。」

「俺も好きだぜ?」

そう言った言葉だけは真実である様に。

2人はキスをして抱き合った。

さぁ荼毘。

始めようか。

ゲームの時間だ。

虚構の時間が走り出す。

















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