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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第10章 蒼炎の衝動※荼毘


早くいつもの様に、縛らせて欲しいと懇願してほしい。

荼毘はゆらの肩を掴むと、グッと押してベットに寝かせた。

「…荼毘…困ったね…。」

今日は何をしても荼毘の気が逸れる。

全然集中してくれない荼毘に、ゆらは目を細めた。

誰のせいだと、荼毘の顔がゆらに言っている。

ゆらはフッと笑って、体を起こした。

荼毘の顔に手を添えると、グッと顔を近付けた。

「…荼毘…戻れなくなよ。」

「…いいじゃねぇか。」

荼毘の唇が軽く触れた。

「お前がコッチに来るんだろ?」

個性の衝動も抑える事をしなくていい。

荼毘の側に居るだけの甘美な時間。

「……馬鹿だね荼毘…。」

ゆらは荼毘の手を握ると、拘束具を出した。

「自分から縛られに来るなんて♡」

いつもの恍惚の笑みでゆらは荼毘を見下ろした。

荼毘はそのゆらの顔を見て、やっと笑みを浮かべる。

2人はやっと望みのキスをする。

ゆらは荼毘の舌を絡めながら、薄っすら目を開けて荼毘を見た。

(…本当に馬鹿だな…。)

せっかく逃してあげようと思ったのに。

荼毘が好きだから。

だけど、もう手放せない。

荼毘の最後に鎖をかけるのは、やはり自分だと。

ゆらは心に決めた。












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