• テキストサイズ

約束の景色

第18章 秘密の特訓


「まだ時間大丈夫か?軽く飯食ってこうぜ」
よく寄って帰るというラーメン屋さんに向かった。
「ずっと動いてたから腹減ったろ?好きなもの頼んでいいからな。ここは先輩のおごりだ」
お互い頼んだものがテーブルに揃うといただきます、と食べ始める。
西谷先輩と話すと元気が出てくる。そしてご飯もよく進む

「バレーどうだった?」
「すごく楽しかったです!みんなで最後に試合出来たのも楽しかったなぁ。私はほとんど何もやってないですけど・・」
「みんな喜んでたぞ。またいつでも来てね!って。
・・・それに、みなにはいつも俺たちのサポートしてもらってばっかだからな。たまには思い切り楽しんでもらいたいと思って」
そんな風に思ってくれてたんだ。
「西谷先輩・・・ありがとうございます。
私、清水先輩みたいにもっともっと色々出来るようになります!
これから覚えなきゃいけないこと沢山ありますけど」
「覚える事沢山あるなんて面白いじゃねぇか。
1つ1つクリアしてけばいいんだよ。もし1人で難しいならその時は俺を呼べ!一緒にやってやる」

沢山あるのが面白い?
1人で難しいなら誰かに一緒にやってもらう・・・?
そんな考えしたことなかった。

キョトンとした顔で西谷先輩を見ると
「みなはすぐ1人で頑張ろうとするからなぁ。困ったらいつでも助けてやる。だから頼れ!なんたって俺は先輩だからな!」
ドン!と胸を叩いた西谷先輩。
なんて頼もしいんだろう・・・・西谷先輩の言葉はいつも真っすぐで力強い。こっちも力が湧いてくる。
ラーメン屋を出ると家の近所まで送ってくれた。


「今日はありがとうございました。色々教えてもらったし、沢山助けてもらって・・・西谷先輩は私のヒーローです!」
「!!!」
一ノ瀬の嬉しそうな顔と「ヒーロー」という言葉に嬉しくなる西谷。
「美味しそうに食べてるとこもいいけど、やっぱりみなはそうやって笑ってる顔が一番だな!」
くしゃくしゃっと一ノ瀬の頭を撫でた西谷が満面の笑顔になる。

「いつでも特訓付き合ってやるから声かけろよ。じゃあ、また明日!」
夜道を元気に駆け抜けていく西谷の背中を、見えなくなるまで見守った。
これから一ノ瀬の中で迷ったり、悩んだら西谷の言葉を思い出す!という教訓ができた。
ここに西谷信者が1人誕生した瞬間だった。
/ 307ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp