第13章 烏野vs青葉城西 ②
「みんないい感じに動けてきてる!」
「最後のやつなんてチビスケのタイミング合ってたし、次はいけるだろ!」
嶋田さん、滝ノ上さんの応援にも熱が入る。
コートチェンジ中、試合で得た情報を影山と交換する。
「菅原さん!向こうの12番の速攻ってもしかしてタイミング少しゆっくりなんですかね?」
「そうだと思う!ある程度ボールを見て、それから叩く!みたいな」
俺は影山に比べたら技術も身体能力も劣るけど・・・チームの事は少しだけ長く見てきた。
”俺”対青葉城西だったら勝てないけど、”俺の仲間”はちゃんと強い!
「菅原さん?」
「影山、俺たちなんつーか、”同じポジション獲り合う敵”
みたいな図式になってるけど・・・
もちろん俺だっていっぱい試合出たい!でも今コート入ってみてさ、相手デカいし、さっそく俺のトコ狙われるしで正直ビビる。前なら萎縮してた。でもーー」
合宿の時一ノ瀬が言ってくれた。
『烏野はセッターが二人います。片方がしんどくなった時に、もう一人頼れる司令塔がいるって安心感違いますよね!』
俺だけじゃない。
ここには背中を任せられる、もう一人のセッターがいる!
「ーー今は後ろにお前が控えてる。すごく頼もしい。
俺は俺なりのベストな戦いを、お前はお前のベストな戦いを。それで青城に勝つぞ」
「オス!!」
第2セット 開始。
烏野はメンバーチェンジすることなくそのまま。
「(・・・もう1セットも落とせない。自分が思ってるより焦ってきてるな。落ち着け・・・落ちつ)」
「菅原先輩!2セット目もファイトです!」
自分を呼ぶ声にハッとする。
「(考えすぎて周りが見えなくなってた・・・ふぅ~・・・)」
「スガ!考えすぎモードに入るなよ!2セット目絶対取り返すぞ!」
「おう!」