第8章 運動部 壮行式
※おまけ
部活終わりの帰り道、いつものように一緒に帰る3人。
今日撮った写真を山口と月島で見ていた。
「ツッキー見て!この先輩たちの写真いいね。一ノ瀬ちゃん写真撮るの上手だよなぁ~。このツッキーもいいよ!あ・・・」
横でカメラをいじっていた山口が消える。急に立ち止まったのだ
「どうした?」
山口が見つめる視線の先を追う
カメラの液晶部には嬉しそうに笑う一ノ瀬がいた。
月島もその写真を見て止まる。
二人は目が合った。お互い顔が赤くなっている
「どうしたの?」
先を歩いていた一ノ瀬が駆け寄り二人をのぞき込む
「・・・あ!!!返して!!」
急いでカメラを取りかえす。
「もしかして・・見ちゃった?」
「「・・・・」」
二人は赤い顔のまま一ノ瀬を見つめる
「清水先輩の笑顔写真見ちゃった・・・?誰にも見せないって約束したの。お願い!この写真見た事内緒にして!」
両手を合わせてお願いをしてくる。自分たちが見ていたのはそれではなかったが、静かにうなずいた。
壮行式も無事に終わり、後日みんなに渡された1冊のアルバム。
選定の時に「いい写真多かったからアルバムにしてほしい」とリクエストされたので作成した。
「この写真いいな」「これもいいぞ!」
「この旭の顔、すごいな」「この西谷はなにしてるんだ・・・?」
「田中も変なポーズで佇んでるだけなんだが?」
「このマネージャー二人の写真は誰が撮ったんだ?いいな」
「それは旭が操作教えてもらって撮ったやつだよ」
「旭さんセンスありますねー!」
「一ノ瀬も撮るばっかじゃかわいそうだろ?」
「日向も教えてもらって撮ってたけど全部ピントボケてたよな」
「こいつはいつもボケてます」
「影山が撮ったのは頭とか足元とか全部変なやつばっかだった!」
「王様って本当にバレー以外の事出来ないよね?」
「あ゛ぁ゛?」
「山口もいい写真撮ってたよな」
「これだろ?武田先生と烏養さんの。二人ともいい顔してるよな」
みんなでワイワイ盛り上がる。
「うん?これで終わりか?あのレア写真はどうした???」
「女神たちの微笑みはどこにいった!?」
「一ノ瀬!これで全部か?足りなくないか??」
騒ぐ田中と西谷を、勝者の顔で見ている月島と山口がいた。