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約束の景色

第54章 決勝戦 vs白鳥沢④【東京への切符】


試合は15-15,影山くんのツーアタックが決まってデュースになったところだった。
成田先輩に代わって月島くんがコートに戻る。
「飛雄も蛍も戻った・・・!さあ反撃だよ!」

長いラリーが続き点を取る、お互いの攻めのサーブがラインを超える。
1つ1つの展開がすごくて息をつく暇もない。
「(どっちも守りに入る気なんて一切ない)」
日向くんが白鳥沢5番の選手に止められた。
今までだったら焦ったり、バタバタしたりしていたのに・・・
「翔陽・・・もの凄く静かだね。集中してる」
「"次はどうしたらいいか?”冷静に考えてますね」
みんな疲れが限界を超えてる。
足が思うように動いてない。
西谷先輩が上げたボールが白鳥沢側に飛んだ、このままだとダイレクトに叩かれる!?
「西谷先輩!!!」
飛んできたボールをすごい体勢で繋いだ。それを旭先輩が決める。
白鳥沢の攻撃、月島くんがリード・ブロックでボールに触れる。
「「「チャンスボール!!!」」」
日向くんのバックアタック!でも決まらない。
どちらも必死にボールを繋ぐ。
「シンクロ攻撃!いけーー!」
影山くんからのトスは日向くんのところへ。
「・・・決まった」
試合終了の笛が体育館に鳴り響く。


セットカウント3-2
烏野が白鳥沢を下し、見事春高への切符を掴み取った。
コートに選手たちが駆け込み、みんなが喜びを称え合う。
「(すごい!王者に勝った!すごすぎるよ!)」
ここまでどれだけ日向くんたちがレベルアップしていく姿を見てきただろう?
試合を重ねる度にみんながどんどん前に進んでいく。
同時に・・・頼もしい背中が目の前からぐんぐん遠ざかっていく気がした。
「(私も置いてかれたくない・・・!)」
ギュッと唇を噛んだ。
みんなに追いつけるようにもっと頑張らないと・・・・
「一ノ瀬ちゃん?」
複雑な表情してるのに気づいた明光さんが心配して声をかけた。
「すごいですね・・・ついに烏野が春高への切符を掴み取りました!」
「本当だね。あいつら凄いよ!!」
烏野の部員たちがこちら側に走ってきて整列
「ありがとうございましたっ!!!」
大地先輩の声に続いてみんながあいさつする。
「「「ありがとうございました!!!」」」
会場内から大きな拍手が両校に送られた
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