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約束の景色

第53章 決勝戦 vs白鳥沢③【幾望】


「山口くんもう1本!」
ネットに当たってそのまま白鳥沢側にボールが落ちる!
でもしっかり拾って点数をもぎ取った。
「くそっ!」

白鳥沢のサーブを田中先輩があげる。
「(あっ!)」
影山くんのトスに月島くんが合わない!?
月島くんが腕を伸ばしてボールを相手コートに押し込んだ。
「(影山くん・・・)」
日向くんも相当な運動量だけど、試合中誰よりもボールを触る位置にいる影山くんだって相当の運動量だ。疲れだってかなりたまってるはず。

24ー24のデュース。
烏野がタイムアウトを取った。
ここで白鳥沢が決めると試合が終わってしまう・・。
そんな状況から烏野の応援席は声にならない絶望感
があふれ出す。
「影山くんの顔、すごく気合入ってます!まだいけます!」


旭先輩がスパイクを決め先にセットポイントを迎えたが、白鳥沢が連続で点数を決め逆に追い込まれる。
牛島さんの強烈なサーブが西谷先輩のところへ飛んでいった。
なんとかボールを返す。
白鳥沢の攻撃を月島くんと影山くんの2枚ブロックで止めた!

「期待してるぞ烏野ォーー!!!!」

突然、観客席の後ろのほうから男の人の大きな声が響いた。
「まーだ見に来てんのかあのオヤジ」
烏養監督がびっくりしながら声が聞こえてきたほうを振り返る。
「(烏野側の応援席もまだまだあきらめてないよ!)」
ここで日向くんがコートに戻ってきた。
「日向くん!ファイトー!」

4セット目もデュースが続く。
田中先輩がスパイクを決めて、烏野が何度目かわからないセットポイントを迎えた。
影山くんが前めにサーブを打つ。
「後ろぎみの守備に対して前に落とす軟打!うまいっ!」
ボールは烏野側に返ってきた!
「「「チャンスボール!!!」」」

影山くんのトスが日向くんの場所まで届かない。
「短いかっ!?」
体は右に流れながら日向くんが左手でボールに触れる。
「日向くんナイスカバー!!!」
あんなとっさに反応できるなんて!凄いよ。
ボールはそのまま白鳥沢側のコートに落ちていった。
「アブネーッ」
「よォッシャァー!」
「五部だぞ。これで五部だぞ・・・!!」

第4セットを烏野が獲り返して、試合はついにファイナルセットへ突入する。
烏野高校が幾望を繋いだ!
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