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約束の景色

第49章 ポジション


「なんだ!みなはリベロが好きなのか?」
自分の名前が聞こえたのか、西谷が走ってくる
「はい。やるならリベロがいいです!みんなの背中守ります!」
「だよな!やっぱカッコいいよな!!よしっ!今度ローリングサンダー教えてやる!」
嬉しそうに一ノ瀬の頭をなでた
「でもっ!?旭さんとか田中さんとか・・・
おれとか!!!みたいなバァーン!ってスパイク決めるポジションもカッコイイよ!」
「どう考えてもセッターだろ?ゲームメイクはセッターの手にかかっている。ボールに誰よりも触るんだ!これ以上面白いポジションあるか!?」
「僕のプレーは華やかではないしね。まぁ別にいいけど」
「俺なんてピンチサーバーだし・・・」

「なんだよ!お前ら選ばれなくて落ち込んでるのか?」
「でも私がリベロになったら・・・
レシーブ上げて影山くんに攻撃の起点作ってもらえるし、日向くんがバァーン!って決めてくれるでしょ?
相手に強烈なスパイク打たれても月島くんのブロックがある!って思えば安心してボールに集中できるし。
点数離されちゃっても、こっちには山口くんのジャンプフローターサーブがあるから強気でいける!」

「「「・・・」」」

「そう考えるとうちのチーム凄いね。背中は西谷先輩みたいに守るから、だから私に任せて!」
西谷先輩の真似してドン!と胸を叩く。


楽しそうに盛り上がる日向たちを遠くから見ている3年3人組
「あいつらって意外と仲いいよな?」
「一ノ瀬がうまくまとめてる感じがするけど」
「確かに。個性強め軍団のいい中和剤になってる気がするな?」

休憩空けの練習試合で1年、西谷の集中力は凄まじかった。
「影山!俺にトス、もってこい!」
「(この位置、この距離!ここだろ!)」
「悪いけど止めるから・・」
「(俺を出してください!俺を出してください!俺を出してください!!)」
「山口!分かったからそんなに圧かけてくんな!」
「旭さん、背中は俺に任せてください。翔陽、俺を狙ってこい!全部取ってやる」
「もうすぐ部活終わりの1番しんどい時にこの集中力なんだ?」
「あの月島までやる気に満ち溢れてるな・・・」
「白鳥沢戦に向けて、いい感じに仕上がってきてますね!お守りしっかり効きますように」
「みんなならきっと大丈夫!」

部活終わりに坂ノ下商店で西谷が一ノ瀬に肉まんを奢っていた
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