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約束の景色

第45章 代表決定戦! vs青葉城西① 【復活】


今はサブアリーナで次の試合に向けて待機中
「(これが終われば公式のウォームアップ開始だ)」
試合を1つ勝ち上がっていく度になんだか緊張感が増していく気がした

「(もうすぐ大王様たちとの試合が始まる。準備は終わってるし、忘れ物もない・・・はず)」
頭の中で忘れ物ないかをチェックしていく。
「(バッグにもちゃんと入ってるよな?ノートとペンと・・・)」
確認していたら手を滑らせて中身をぶちまけた。
緊張で静まり返っていた空間に大きな音が響き渡る。

「(相変わらずどんくさい・・・なんでスマートにシャシャっと出来ないんだろう)」
「ほら、ダイジョブか?」
転がったペンを西谷先輩が拾ってくれた。
「緊張してんのか?どうした?」
硬い表情してるのに気付いて笑って話しかけてくれる。
「試合前のこの緊張感にいつまでも慣れないし、スマートに動けなくて・・・ポンコツすぎます」
むーっ!てうなりながら悔しがる。
いつまでも成長感じられない自分が嫌になる。

そんな私をキョトンとした顔で見た。
「出来るようになるまで繰り返せばいいよ。
みなが今までちゃんと頑張ってきたのは俺が見てきた。何かあれば手貸してやるし、不安になったら何度でも”大丈夫だ”って答える。
だから気にするな!」
困った時は先輩にガンガン頼れよ?って笑った。
「ノヤさんかっけー!」
近くにいた日向くんがキラキラした瞳で見つめる。
田中先輩も、ノヤっさん頼もしすぎだろ!ってこっちを見た。
「翔陽も何かあれば言えよ?なんたって俺は、お前たちの先輩だからな!」
日向くんと二人、尊敬の眼差しで西谷先輩を見る。

「そういえば、日向くんは緊張しなくなったね?」
「ん?確かに・・・前ほどは緊張しないかな?」
最初の時は試合前いつも具合悪そうだったのに、いまはあの頃と全然違う!
みんな頼もしいな。
「あの日向が・・・成長したな。ゲロ吐いてた頃が懐かしいぜ」
「しかも2回も!な!」
「うぐっ!!?」
田中先輩と西谷先輩がからかえば、日向くんが顔を真っ赤にしてアタフタした。
さっきまでの緊張感がちょっとずつ薄まって、みんなの表情もいつも通りになってきた。

「なんだか緊張してたみんなの表情が和らいできた」
「本当だな。いい感じの状態で青城戦に挑めそう」
いつもの表情に戻った部員たちを見て清水と菅原がホッとした。
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