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約束の景色

第42章 代表決定戦! vs条善寺高校


私はそろそろ2階へ行く時間だ。潔子先輩と軽く連絡事項を確認したあと荷物をまとめる。
「みな」
西谷先輩に呼び止められた。
「もう移動か?気をつけろよ。向こうで一人だけど大丈夫そうか?」
「はい!しっかり仕事してきます!」
「そっか。頼もしいな」
ニシっ!と笑い大きなタオルを渡された。
いつも預けてくれる”一騎当千”のタオルだ。
「声援頼むぞ!」
「はいっ!」
西谷先輩はコートに、私は2階に向かって力強い1歩を踏み出す。


2階に上がって横断幕の準備をしていると、滝ノ上さんがやってきた。
「よぉ!応援にきたぞ!」
「あっ!おはようございます!」
今日もよろしくお願いします!としっかり挨拶する。

烏野の対戦相手”条善寺高校”はバレーの試合をしに来た、というよりは楽しんでる、遊んでるようにプレーする。
「なんか攻撃が型にはまってなくて・・・読みずらいな」
「本当ですね・・・」
次に何してくるか分からない、そんな感じがする。
「”勝負事で本当に楽しむためには強さが要る”
烏養元監督に昔よく言われたんだ。
思うようにボールを・・体を操る。条善寺のやつらを見てると
こういうことなのかもって思うよ」
「全員楽しそうにバレーしてます」
コート上が彼らにとっての”アソビバ”って感じだ。

ツーアタックを警戒した影山くんがブロックに入る。
「ナイスブロック!でも・・なんか変な音しました?」
ボールは条善寺側に落ちて烏野の得点。
「・・・今のブロック・・・顔面だっだぞ!?」

急いで1階に降りていく。
「鼻血出てるから念のため見てもらって来いって」
「分かった!」
途中まで影山くんを連行してきてくれた山口くんとここでバトンタッチ。
「痛い?」
「・・・早く戻りたい」
”試合出たい!”って顔全体に書いてある。
ソワソワしながら一言そういった。

「おつかれ。大丈夫だったか?」
「”早く戻りたい”って圧を鼻血のほうが感じ取ったみたいで、出血すぐ止まりました」
2セット目、日向くん影山くんコンビがコートに戻る。
なんか・・・力んでる?二人ともバタバタしてる。
でもそんな二人を大地先輩がプレーでカバーした。
「本当・・・澤村のドッシリした安定感は凄いな」
「私もそう思います」
本当に頼もしい背中だ。

少しずつ点差を縮められたが、烏野高校がセットカウント2-0で条善寺高校に勝った。
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