第41章 ちびっ子バレー教室

夏ちゃんは日向くんと同じで運動神経抜群。
今日1日でかなりバレー上手になっている。あっという間に抜かされてしまった。
「みなちゃん！また夏と一緒にバレーしてくれる？」
「もちろん！また一緒にやろう」
そんな可愛いお願いだったらいつでも叶えてあげたくなる。今度は私が教えてもらわないと。
日向くんは子供たちに囲まれてた。
「ネットから顔出るくらいジャンプした！」
「すげぇーー！」
「どこまで高くジャンプできるの～？」
子供たちに言われてずっと飛び跳ねてる。

「はちちゃん！いつの間にバレー出来るようになったの？」
「夏ぐらいから練習してるんです！烏野のみんなに教えてもらって」
まだまだ初心者ですけどね、って小さく笑う。
「はちちゃんがコートで一緒にプレーした男の子、最後のほうはめちゃくちゃ上手になってたね。
始めは緊張して体固くなってたみたいだけど、はちちゃんのおかげで動けるようになってた。さっきなんか俺に色々聞いてきたよ。
”どうしたらもっと上手になれますか？”って」
「本当ですか！嬉しい」
西谷先輩といっぱい練習してきて良かったー！
せっかく参加してくれたんだもん。今日はバレー好きになって帰ってほしかった。
「大王様は子供たちに大人気でしたね！」
”教えて！”　”これどうやるの？"って質問の嵐だった。
でも、そんな子供たち一人ひとりに丁寧に教えてあげてて、こういうところも凄いなって。
優しいんだな。
「私もどうしたらもっと上手になるか教えてほしいです！」
「えっ！？はちちゃんはどんだけバレー好きなの・・・」
困った顔してたけど、しょうがないなってちゃんとアドバイスくれた。
やっぱり大王様は優しい！



この日、天然褒め上手の二人と及川のおかげでちびっこバレー教室は大盛況。
バレーを始めたい！ってちびっこの申し込みが殺到した。
それに、及川は参加した女の子たち、付き添いで来たお母さんたちの心を鷲掴みにした。
この日を境に及川のファンも急増することになる。