第40章 最終合宿 2日目 再会の約束
これで最後の合同合宿が終わった。
毎回のことだけど、いつもあっという間に時間が過ぎる。
みんなでバスに荷物を積み込んだ。
一番遠くから来ている私たちが最初にここを出発する。
合宿に参加していた高校のみなさんが最後の見送りに来てくれた。
「清水ちゃん!一ノ瀬ちゃん!お疲れ様ー!」
「また絶対会おうね!」
「うん」
「はい!」
潔子先輩と二人、マネージャーのみなさんに笑顔で手を振る。
「ツッキー!お前ぜってーウシワカに勝って来いよ!!」
「・・なんでですか・・・」
「なんかゴメンネ」
木兎に絡まれる月島に、赤葦が謝る。
「だって俺は今ツッキーに圧勝中だから、ツッキーがウシワカに圧勝したら俺はウシワカに圧圧勝じゃん!!」
「「スミマセンちょっと意味が・・・」」
「そしたら俺最強ーッ!!」
「(簡単に言う・・・)」
黒尾さんが大地先輩のそばに歩いて行く。
「”ゴミ捨て場の決戦” 俺たちにはラストチャンスだ」
”ラスト”って言葉が聞こえてきて寂しくなった。
どの高校も今いるメンバーと来年も会えるわけじゃないんだ・・・。
「東京体育館で会うぞ」
「おう」
二人が固く握手を交わした。
「一ノ瀬、なんて顔してるんだ?早くバスに乗るぞ」
歩いてきた大地先輩がポンと頭に手を置く。
「みなちゃん、またな!」
そう言った黒尾さんが笑って手を振る。
「またっ!!また会えるの楽しみにしてます!!!」
深く一礼して大地先輩の後を追いかけた。
「(また必ずコートの上で会えますよね!)」