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約束の景色

第40章 最終合宿 2日目  再会の約束


「(新しい速攻の成功率・・今日は9割くらいかな?)」
まだ波があるけど成功率はグンと上がった!
合宿での嬉しい変化は他にも沢山あった。

「ヘイ!ツッキー!!今日もブロック跳んでくれ!」
木兎さんが嬉しそうに月島くんを誘いに来る。これも見慣れた光景。
でも今までと違うのは・・・
「ハイ。よろしくお願いします」
「!?」
まさかOKを貰えると思ってなかった木兎さんが一番驚いた顔をする。
近くにいた日向くんと影山くんも、月島くんの返事にビックリした顔で振り返った。
「へっ!?・・・いいの?」
「やらないんですか?」
「やる!早くやろう!!ヘイヘーイ!!!」
月島くんの背中をガンガン押して歩いていく。その後ろを赤葦さんが付いていった。


「(ボールの軌道をよく見る・・・)」
西谷先輩との特訓中に教えてもらったことをボール拾いをしながら復習する。
どこにどんな風に飛んでいくのかまだ分からず、ボール拾いするだけでいつもクタクタだ。
旭先輩が打ったジャンプサーブを西谷先輩が綺麗にあげた。
「西谷先輩!ナイスレシーブ!」
今度は山口くんが打ったボールが飛んできた。反応した西谷先輩がすぐにレシーブ体勢に入る。
「(あっ!)」
ボールは急に軌道を変えた。
西谷先輩が取り損ねる。
「・・・」
山口くんを見れば向こうも驚いた顔でこっちを見てる。
ジャンプフローターの精度が上がってるんだ!
今の見てたか?って西谷先輩が後ろを振り返った。
何度もうなずいて答える。
西谷先輩と二人、満面の笑みで山口くんを見ればそれに気づいて嬉しそうにガッツポーズした。
リベロも取れないくらいのサーブ打つなんて!山口くんすごいよ!
いつも誰よりも多く打ってるし、毎日のように嶋田さんのところで練習してるもんね!
この間山口くんが教えてくれた。
「俺がサーブで崩して、相手の攻撃手段が絞られたら・・・きっとツッキーがブロックで止める!そういう攻撃が出来るようになりたいんだ!」
「それすごいね!」
「でしょ?だから沢山サーブの練習しないと!まずは俺がコートに立てるようにならなきゃ」
二人のコンビ技見れる日も近いのかもしれない。

喜んでたら影山くんの打ったボールがすごい勢いで横を通り過ぎていった。
「ヒィ!!」
「一ノ瀬、悪い。でもよそ見してんなよ?危ないぞ」
「ごめん!」
急いでボール拾いに戻る。
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