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約束の景色

第28章 合宿2回目 雛の成長


2回目の合宿開催地は埼玉の森然(しんぜん)高校

前回は一緒に出発できなかった日向くんと影山くんも、今回は一緒に夜出発する。
「有難い事にOBの滝ノ上さんが運転手を申し出て下さいました!」
「居眠りしたらごめんな」
「お願いしあス!」
大地先輩の声に続いてみんなが声を出す。
「「「しあース!!」」」
「夜中だから静かに、ねっ」
「あっ、スミマセンつい・・・」

みんなが続々とバスに乗り込む。
いつもの定位置、潔子先輩の隣の席にストンと腰を下ろした。
「今回は一週間だから長いね」
「緊張してきました・・・。忘れ物とかないかなぁ」

ノートとペンを持ち歩けるようにサコッシュを用意してきた!
はなちゃんと谷地ちゃんとお出かけした時に見つけたやつ。
二人が「マネージャー仕事頑張れ!」って気持ちを込めて可愛いネコの刺繍を入れてくれた世界に1つだけのバッグ。
うちによく遊びに来る”政宗”をイメージしてくれた刺繍。
こんな素敵なこと出来るなんて二人とも尊敬する・・・。
合宿のお土産を買って帰ろう!

新しく買ったバレーボールシューズはちゃんと持ってきてるし、お揃いの靴ひももしっかり通してある。
昨日から履き始めたんだけど、潔子先輩と靴ひもがお揃いなことに田中先輩と西谷先輩がすぐ気づいた。

「みな、足元カッコイイな!」
「うんうん!いいじゃん!・・・ん?一ノ瀬その靴ひもって、もしかして潔子さんとお揃いか?」
「そうなんです!」
さすが先輩たち!気づくのが早い!
「「俺もお揃いにする!」」
「これは私と潔子先輩のお揃いなんでダメです」
照れ笑いしながら断る。
だって潔子先輩とのお守りだ。
”みんなで春高いけますように”って。
でも・・・断るなんてひどい事しちゃったかな?
先輩たちを見れば、こっちを向いたまま顔が赤くなっていた。
どうしたんだろう?暑かったのかな?


暗闇の中を滝ノ上さんが運転するバスが走り抜けていく。
「(明るくなる頃には周りの景色もずいぶん変わってるんだろうな)」
今回も到着は早朝予定。
研磨くんや黒尾さんたちにもまた会える!
前回はあまりお話できなかったな。
各学校のマネージャーさんたちに会えるのも楽しみだ。持ってきた牛タン味のポテチ、気に入ってくれるといいな。

実りある1週間になりますように
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