[R-18]セックスしないと出られない部屋【ヒロアカ】
第3章 緑谷出久の場合
そう視線を向けると、彼は顔を真っ赤にして目を逸らした。
「嫌……というか、よくないよそういうの。僕たちまだ未成年だし、何より好きでもない人に抱かれるんだよ」
気を遣ってくれているのがすごくわかる。だから私は、少しだけ嘘をついた。
「大丈夫、私処女じゃないし……それよりも、こんなところで何もしないで力尽きるよりは、ずっとマシだから」
そう言って笑って見せると、緑谷くんは今度は酷く辛そうに顔を歪ませた。
「僕が、もっと強ければ」
「私も頼りなくてごめんね」
緑谷くんが私を優しく抱きしめる。
「は、初めてだから、下手くそだったらごめん」
ゴツゴツとした手が、制服の上から私の背中を撫でる。
ゆっくりと床に押し倒されると、真っ赤な顔をした彼に対し可愛いななんて見当違いなことを考えていた。
「せめて、毛布か何かあればよかったんだけど」
誰が、何の目的で閉じ込めてきたのかわからない部屋。
緑谷くんの指が、胸に触れると、その形に制服が沈んだ。
「そ、その、直に触っても、いいかな」
「………うん」