第3章 彼と出張?
「私、部長にじゃなくて私を行かせてくれる様に直談判して来る」
そう言って、そそくさと部長室に向かって行った。
「えっ?ちょっと美鈴?」
ダメだ、私が止める声も聞かず。
全く、美鈴ったら。
出張を何だと思ってるのか分からない美鈴に呆れた。
出張先で課長と2人になってどうしようと言うのだろうか?
今度の課長は本気で好きになったって事なのかな?
あんな美鈴、見た事なかったからね。
本気で好きになれる人に出会えたのは良かったけど自分勝手な行動は大人としてはどうなの?
美鈴。
しばらくすると肩を落としながら部長室から出て来た。
「美鈴?」
恐る恐る声を掛けた。
「ダメだって。大阪の社長がを指名してるから君には行かせられないし君は、まだ出張を任せられる程でもないからって笑われた。」
そこまで言われて泣きそうになってる美鈴が何だか可哀想に思えた。