第2章 揺れる恋心
いつの間にか、隣に千夏が来て居て、呆れた顔をしていた。
「あ〜ぁ、あれじゃ、課長が可哀想。美鈴、何も分かってないね」
千夏も私と同じ事を思ってるみたい。
「だよね?いくら課長が好きでもあれじゃ引かれるよね。いつもあんな感じで引かれてるのに全然、気付いてないんだもん」
机を拭きながら言う。
「早く大人になれ、美鈴って毎回、思うよ。それにしても本当に良く似てる、浅岡さんに。本人じゃないの?って思う位に。」
千夏はボソッと私にだけ聞こえる声で言った。
私も、そう思うよ、千夏。
美鈴は、昨日、課長が入社して来たばっかりで、もうあんなに課長、好き好きモード全開じゃ課長も参るよね。
今のところは美鈴に興味ないみたいだし。