I'll always be with you【アイナナ千】
第2章 不思議な関係 100side
「まあ、えっちなことね...」
ユキが、ぼそっと呟く。
え、答えてくれるのか?!
もう話が流れたかと思ったけど...
「出来るよ」
「えええええええっ!」
「そんなに驚くこと?生物学的に男と女でしょ」
「まあ、そうなんだけど!そっか...」
「でも、里那には、まだ早いだろう」
ユキはあっけらかんと言った。
ん?
「早くはないと思うよ?」
「早いでしょ」
ユキは顔をしかめて言う。
オレの言い分が全く理解できないという表情だ。
「オレと一つしか年齢変わらないよ。アイドリッシュ7、トリガーよりも年上だよ?」
「そうね」
「恋愛だけじゃなくて、結婚してもおかしくない年齢だよ」
「相手は僕が認めた相手じゃないと」
ダーリンイケメン!!!と、つい口に出そうになったが我慢我慢!
「昨日も里那ちゃんと二人っきりで居たんでしょ。今まで一度もそういう雰囲気になった事ないの?」
「まあ、ないね。キスくらいならするけど」
「え?里那ちゃんとちゅーするの?」
「軽いフレンチキスだよ」
するのが当たり前かのように言い切る。
ダーリンの価値観が理解出来ないよ〜!
「昨日もキスしてって言うから、したよ」
「え、うそぉ、里那ちゃんが?!」
「酔ってたんだ。その後、満足そうにすぐ寝たよ」
オレがさっき見た写真は、ユキにキスされて眠る里那ちゃんという事か。
「里那は酔うとすごく甘えてくるんだ。危ないだろう」
「それは、飲み会とかだと危ないかもしれないね」
「外で飲むのは禁止してるし、本人は醜態を晒してると思い込んでる」
「はは...賢明だと思うけど、里那ちゃんは知らないんだね」
「僕と万以外とは、飲む気がないから知らなくて良いでしょ?」
怪しげに微笑むユキはちょーイケメンだけど...
これは重症な気がする。
里那ちゃんは妹だと思われてるって言ってたけど、絶対違う。
兄妹とえっちも出来ないし、キスも出来ないよ!
オレも姉ちゃんとは仲が良かったけど
キスなんて想像も出来ないし、想像しただけで気持ち悪い。
ユキは恐らく一人の女性として里那ちゃんが好きなんだと思う。
自覚してないのが問題だけど。