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I'll always be with you【アイナナ千】

第4章 忘年会



忘年会当日。
昼間から小鳥遊事務所にお邪魔して、大量の食材の下拵えをする。


「ありがとう、助かるよ」

お兄ちゃんが様子を見にきてくれたみたいだ。

スーツ姿はいまだに見慣れないけど、我が兄ながらとても似合っててかっこいい!
髪が伸びてるのも驚いたが、もともとのルックスの良さから長髪も似合う。
千さんも短かった時も、伸ばしてる途中も、今も、似合わない時なんて一度もなかった。
世の中、顔が良ければ髪型は何でもいいらしい。


「手伝おうか?」
『ん〜、大丈夫だよ!ドリンクだけ準備してくれれば』
「そう、助かる」
『ちなみにアレルギーとか誰か聞いてる?』
「千がベジタリアンなぐらいでしょ。あ!あと、スタッフの人で海老アレルギーはいた」
『はは、千さんは分かってるよ!海老はどれにも入ってないから大丈夫』
「里那の料理楽しみにしてる」


両親が離婚してから家事はよくやっていたし、高校卒業後すぐに一人暮らしを始めたからか、家事全般得意である。
特に料理は自信があるのだ。
大人数作るのは大変だけど、腕が鳴るね。




集中して料理を準備していたら、仕事を終えたアイドル、スタッフの皆さんが集まってきたみたいだ。

料理を運ぶのは小鳥遊さんが手伝ってくれた。
とても気さくで接しやすかった。
こんな優しい方がお兄ちゃんの同僚で良かったと安心した。

最後の料理の盛り付けを終えて持っていくと、皆さん既に無礼講でそれぞれ楽しく食べたり飲んだりしていた。


「あ、里那さん!こっち空いてますよ」

壮五くんが私に気づいて手を振ってくれる。

どこに行けばいいのか、一瞬戸惑っていたから気づいてくれて助かった。
壮五くんの隣にそそくさと腰掛ける。


『ありがとう、隣ごめんね』
「いえ、こんなに沢山の料理大変でしたよね?」
『ううん、作るの好きだから、全然苦じゃなかったよ!』
「そうなんですね!とっても美味しいです」
『お口に合って良かった〜』
「引き受けてくださって、ありがとうございます」
『いつもみんなの頑張ってる姿見てるから、寧ろ料理で労われるなんて嬉しいよ!』

改めて周りを見ると千さんは、テーブル席でお兄ちゃんと百くんと楽しそうに話していた。

小鳥遊さんに千さん用の野菜料理は、Re:valeの近くにお願いした。
気づいて美味しく食べてくれるだろう。

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