I'll always be with you【アイナナ千】
第23章 初めての夜 ※
千さんと想いを通わせてから、それなりに時間が経った。
仕事の合間でお互いの家に行き来しつつ、以前と同じようにご飯食べたり、泊まったりと幸せな毎日を送っている。
そんな幸せな私にも悩みがある。
所謂、恋人の夜の営みというものを、まだしていない。
そういう雰囲気には何度かなるのだが、その先に進まない。
何度も泊まっているが、おやすみのキスをして、そのまま寝ている。
私の女としての魅力が足りないのか、はたまた未だ妹感覚が抜けきらないのか...分からない。
千さんは恐らくそういう経験が豊富だ。
昔は初対面の女とそういう事をしてしまうような人だった。
千さんの言葉や態度から、私のことを好きで大切にしてくれるのは真摯に伝わる。
そろそろかなと思い続けて、結局何もなく時が進んでいる。
私に恋愛経験値があれば、サラッと情事に至っていたのだろうか。
私が初めてなのが重いのか、なんなのか、千さんの考えてることは分からない。
もっと深く千さんのことを知りたい。
恋人として触れたいと思ってるいるのは私だけ?
こんなの誰にも相談できないし...これが私の悩みだ。