第3章 MEZZO

年末は大きな特番続きでRe:valeは忙しい日々が続く。
そのため毎年、年末年始は千さんに会えることは無く、テレビ越しのアイドル姿をいつも見ている。

しかし、今年は会える日が一日出来た。



それはお兄ちゃんからのラビチャだった。


【忘年会を事務所で開く事になったんだけど、料理人として手伝いに来てほしい】

幼い頃からお兄ちゃんっ子だった私は、兄からの頼みは基本何でもイエスマンだ。

【何人分くらい作れば良い？】
【35人ぐらいかな】


ん？アイナナの子たちは7人。
それに加えて、事務所のスタッフを入れても大きい事務所じゃないから、そんな大人数にはならないはず。

【日付が合えば、TRIGGERとRe:valeも来るそうだよ】

なるほど。
まあ、大人数作るなら20人も30人もあんまり変わらない。
二つ返事で引き受けた。



それにしてもメンバーが豪華だ。

TRIGGERのお三方は完全にテレビの中の人だから、生で見れるのは嬉しい。
現実で会っても、王子様のようにかっこいいんだろうな。

改めて思うと、Re:valeもトップアイドルだ。
千さんと百くんは前から知っていて、身近だから会うのに緊張とかないけど...ふとした時に二人が綺麗でかっこよすぎて、手の届かない雲の上の人に見える瞬間がある。

アイナナの子達は、愛らしいという言葉が似合う。
なかでもMEZZOの二人とは以前会ったことがあり、交友がある。
テレビの姿とギャップがなく、元気でフレッシュな二人だった。
きっと他のメンバーの子達もそうなんだろう。
ファンの子達が、つい応援したくなるのが分かった。



MEZZOの二人と出会ったのは、一年ぐらい前のこと。