第18章 「愛」のための戦いを
「お前たちをここから出してしまえば、世界はおかしくなる……今の世の中の政治は、王政は……?! あの馬鹿な王を騙し続けた歴史はどうなるというのだ……!」
その発言に、ドズル一行は全員声を失った。それからドズルは半歩後ずさり、ぼんは物陰からじっと看守長を見据え、おらふくんは目を丸くした。MENは表情こそ眼鏡でよく見えないが、それ以上になんらかの感情を抱いているおんりーへ目を向け、ネコおじもおんりーを見上げた。
おんりーの顔はいつも通り、冷静を貼り付けたような表情ではあった。
「……それってどういうこと」
とうとう言葉を口にしたのは、おんりーであった。