第12章 次なる作戦を
ドズルたち四人とネコおじは、人気のなさそうな物置部屋らしきところに辿り着いて通気口から這い出た。
扉から物音がしないことを確認してまず先に喋り出したのは、ドズルだった。
「まさか、愛が禁じられた世界は仕組まれていたなんて……」
「僕、どういうことかよく分からんかったんやけど……?」
おらふくんがネコおじを腕の中で撫でる。こうやって質問はしているが、顔を見る限り完全に分からなかったというよりかは、さっき聞いていた会話が信じられないといったところなのだろうと思われた。
「つまりあれよ。愛を奪う病気なんてないし、ドラゴンは政治を上手くやるための手駒だったってこと」
「じゃあ……じゃあおんりーは……」
ぼんの説明に、おらふくんの顔色は青ざめた気がした。それは最悪なシナリオを意味していた。
「おんりーが言ってたドラゴンも、元々俺たちをここに捕まえるため……?」
誰もがその続きを言いたがらなかった中、MENが一言で切り裂いた。
「だとしたら俺たち、やばくね?」と言ったのはぼんだ。「わざとおんりーチャンだけ捕まえて、俺たちをここに誘い込むための罠だったとしたら……」
ぼんは時々、勘がいい。柔軟で頭の回転が早いのもあり、ぼんの言っていることだって、百パーセントあり得ないということはなさそうである。
「けど、おんりーを助けに行くことには変わりないよ」
しかし、ドズルの言葉は頑なに真っ直ぐだった。それもそうだ。三人はドズルの言葉に頷き、ネコおじも同意を示すように瞬きをした。
「次はどうします?」
MENがドズルに訊ねた。