第3章 日常、それぞれの想い(♡)
「…可愛い。
ちゃんの初めてもらっちゃった♡」
恥ずかしがるちゃんが可愛くって思わずギュッときつく抱きしめる。するとちゃんも俺の胸板に顔を埋めてすりすり甘えるように擦り寄ってくる。
そんなちゃんが愛おしく感じるとともに、意地悪心が疼き、耳元に唇を寄せて甘く囁くとピクン…と反応するちゃん。
『…ゃ…っ、あつひろさん…っ。』
「…ほんと、いちいち反応が可愛い。
このまま抱いちまいてェけど、
いつ誰が帰ってくるかわかんねェから…
俺の部屋来る?」
欲の籠った茶色の瞳で真っ直ぐ見つめる圧紘さんの言葉に、リビングのソファーで情事を行うには確かにいつ誰に見られるかわからないというリスクを避けたいために、コクン…と小さく頷く。
「…よし、じゃあしっかり掴まってて…。」
今誰もいない事を確認済みなのをイイ事に、タオルケットでちゃんを包むとそのままお姫様抱っこをして、脱ぎ捨てられたちゃんの服や下着も回収して俺の部屋へと向かう。
「…よっと。」
俺の部屋、もとい連合メンバーの男子部屋の俺が使っている敷き布団の上へそっとちゃんを下ろす。
もちろん部屋の鍵もしっかり施錠済み。
「ゴメンなァ…。
俺の使ってるこんな布団の上で…」
『ぃえ…圧紘さんの匂いがして…
何だか落ち着きます。』
「え!うそ、俺オヤジ臭してる!?臭い!?
俺、そのあたり気にして気を付けてる
つもりだったんだけど…っ。」
『ち、違います…!///
全然臭くないというか…むしろ、
イイ匂いすぎて…。』
慌てだす圧紘さんにギュ…と抱きつくと、控えめに見上げながら小さな声で言えば、自分の発言に急に恥ずかしくなると圧紘さんのオレンジ色のシャツへ顔を埋めてしまう。
「…ハァーー良かったぁ…っ。」
『…私、圧紘さんの匂い…大好きです…っ。』
安心したように大きく息を吐く圧紘さんにクスクス小さく笑いながら、圧紘さんの胸板に頬擦りしながら呟くように言う。