第7章 囚われのお姫様
弔くんたちがギガントマキアを従えるため戦闘を続けてる中、私は再び買い出しのため、ジョンちゃんによって街に降りていた。
今日はそんなに買い物の荷物も多くないからと、マキアとの戦いのすぐ後で疲れ果てているはずなのに、付き添うという圧紘さんに少しの時間でも休んでほしいと思い断り、一人で街に来ていた。
この判断が間違いだったと後に私は後悔する事になる。
『…んー、…これだけで大丈夫だったかなぁ…。』
道を歩きながら買い物袋の中身を確認し、頭の中で買い物リストの整理をする私。
買い忘れがない事を確認するとドクターに通信してジョンちゃんで転送してもらおうと人気のない路地裏へと足早に入って行った。
そしてドクターに連絡を取ろうと耳にはめていた通信機を押そうとしたその時、背後からガバッ!!と羽交締めにされると口元を布で抑えられる。
『……ふっ⁉︎…ンッ、んンぅっ⁉︎』
突然の事に持っていた買い物袋をドサッ…と足元に落としてしまい。
口元に布を抑えられたと同時に耳にはめていた通信機を取られると踏み潰される音がしたと同時にだんだんと意識が薄れていき…。
『(……あつ…ひろ……さ、ん……っ。)』
口が塞がれて声も出せずに心の中で圧紘さんに助けを求めながら、目の前の景色や音が薄れていくのを感じながら私は意識を手放した。
『……………ん………ッ………。』
どれくらいの間眠っていたのか。
意識が少し霞む中、薄っすらと瞼を持ち上げて瞳を開く。
あたりを見渡すと大きな窓ガラスが何枚もはめられた広い室内の中。
足元はふわふわの絨毯敷きの床に立派なタワーの高層階だとわかった。
そして私はなぜか椅子に座らされて、後ろで手をロープで縛られて拘束されていた。
「…お目覚めかな、可愛らしいお姫様。」
ふと頭上から声が聞こえてそちらに瞳を向けると見知らぬ男の人が立っていた。