第6章 突然の別れ(♡)
そして木々や周りの空気が静かになりマキアが睡眠に入ると、離脱していた間に調達した食料や飲み物を持って再び戦闘組と合流する。
『…弔くん、大丈夫?』
「…あぁ。アイツ、動きはすっトロいんだ。
初めに比べれりゃだいぶ近付けてる。
必ず跪かせてやる…あのゴリラぁ‼︎」
岩に座る弔くんの側に近づきしゃがむとホットタオルで弔くんの顔の汚れを拭う。
大人しくタオルで拭かせてくれている弔くんに小さく微笑むと乾燥した肌を痛めないように丁寧に優しく首筋や手なども拭いていくとふと紅い瞳と視線が間近で合う。
『…ん?どうしたの?』
「いや…。…甲斐甲斐しく世話焼いてくれる
お前が愛しいと思っただけ。」
『ぇっ…///ぁ…ぃゃ…少しでも、
弔くんに休んでほしいと思っただけで…///』
紅い瞳を細めコテ、と首を傾げて柔らかな声で言われれば、急に恥ずかしくなり頬を真っ赤に染めながら小さく呟く。
「…ん、わかってる。ありがとな、。」
弔くんの細く節のある長い指が私の熱い頬を優しく撫でる。
そんな弔くんにふるふる首を振ると、また黙々とタオルで汚れているところを拭いていく。
その間、圧紘さんとスピナーさんは焚き火の追加のまきを探しに行き、ヒミコちゃんとトゥワイスさんは新しい水を汲みに行ってくれていて、今この場には私と弔くんの二人きり。
「…なんかこうしてと二人きりなの
久しぶりだな。」
『そうだね。…色々と忙しかったしね。』
するとふわりと抱き寄せられると岩に座り込む弔くんの腕の中にすっぽり納められる。
『と…弔くん…っ?///』
「…ずっとお前に触れたかった。
あのゴリラのせいでろくに休めもしねェし…。
もう限界だ。」
スル…と壊さないように片手で頬を撫でられ、今にも唇が触れそうな距離で紅い瞳に熱をこもらせながら見つめる弔くんの表情に更に頬を赤らめてしまう。