第5章 敵連合、みんなの夢(♡)
あのパーティーの日から…弔くん、荼毘さん、圧紘さんと三人同時に濃厚に絡み合ったあの日から、もう隠す事をやめたかのようにみんなからのスキンシップやわかりやすいくらい独占欲をひしひしと身体で感じている今日この頃。
「…なぁー、。」
『…なぁに?…弔くん。』
「……何でもない。」
『…ふふ、甘えんぼさんなの弔くん?
可愛い…っ。』
リビングのソファーで黒霧さんに頼まれていた書類整理をしていると、隣に座ってきた弔くん。
初めは特に喋ることもなく、何もせずにただ座っていた弔くんがコテン、と私の肩に頭を乗せてきて、上記の会話に戻る。
「…は?甘えてねェーし。可愛くねェし。」
とか言いながら軽く私の腰に両腕を回して抱きしめながら、グリグリと頭を肩に押し付けるように擦り付けてくる。
『ふふ…弔くん、髪…くすぐったい。』
頬に掠る弔くんの少し伸びた薄水色の髪がくすぐったくて身を捩る。
「…おい、動くな。離れるな。」
『…どうしちゃったの、弔くん?
今日は随分と甘えたさんだね…何かあった?』
いつもと様子が違う弔くんにだんだん心配になると、整理していた書類を一旦、テーブルに置いて身を寄せる弔くんに視線を向けて尋ねる。
するとチラリ、と弔くんの紅い瞳が間近で私の視線と交わる。
「…別に何かあった訳じゃない。
それに…の方が可愛い。」
『きゅ…っ、急にどうしたの…っ?///』
今度は肩から頭が離れたかと思うと、顔を覗き込むようにコテン、と首を傾げながら紅い瞳を上目にして真っ直ぐ私を見つめて言う弔くん。
う…っ、その顔可愛い…っ。
その真っ直ぐな弔くんの紅い瞳に…真っ直ぐな言葉、表情に私の胸の奥がドキ…ッと小さく鼓動を打つ。
「…お前、いちいち反応も可愛いよな。
そうやってコンプレスの事も
荼毘の事もいつも煽ってんのか?」
『…と、とむら…くんっ…
ほんとにどうしちゃったの?』
グッ…と腰に回されている腕に力が入ると、細身なのにどこからこんな力があるのかというくらい抱き寄せられ、更に近くに感じる弔くんに頬を染めながら困惑したように見つめる。