第1章 純情恋物語編
「わ、若様申し訳御座いませぬっ!」
若様「申し訳ないじゃないぞ!せっかくいい気持ちで智子を問い詰めてるってのに!
大体、智子のやつもしぶといな!どうあっても婿を取る話など知らんと、シラを切りやがる!」
潤之助「やはり、姫様が!……御免!」
「Σうわっ!!」
潤之助さんは見張りを押し退けると、奥の間に向かった
「ま、待たれよっ!!」
にの江「あんたがお待ちっ!!」
──ボスッ
「Σ!!!!」
潤之助さんを止めようと後ろを向いた見張りのケツを、あたしは思いっきり蹴り上げた
にの江「はぃはぃ、ちょいとごめんなさぃよ」
「Σんがっ!!」
あたしはケツを押さえてうずくまる見張りをついでに踏みつけて潤之助さんの後を追った
奥の間へ行くと
昔と幾分も成長の影が見受けられないぼんくら若様が、お智ちゃんの腕を掴んで喚いている所だった
若様「ウルサいウルサい黙れ潤之助!
智子が婿を取って家を乗っ取ろうとしてるって母様が言うたのじゃ!
だから、白状させてやるんだ!!」
潤之助「それは誤解で御座います、若!」
若様「ウルッサぁあーい!
せっかく母様が、智子の兄者達を幼き頃に亡き者にしてまでぼくを殿様にしようとしてくれたんだ!
ぼくは、生まれた瞬間からこの家の主になる者なんだ!!
ぼくが一番偉いんだっ!!!」
──パンッ
若様「Σひゃあっ!!」
お智「に、にの江姉さん!///」
潤之助「にの江殿っ!!(汗)」
あたしは、思いっ切り若様の頬に張り手を食らわせた
若様は打たれた衝撃で横倒しになって、頬を押さえると、情け無いほどに狼狽えて、声を裏返した
若様「Σお、お前はにの江っ!
何でお前がココに居るんだ!お前はもうこの家とは無関係だろうがっ!!///」