第4章 禅寺人斬り騒動編
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雅吉「例の家紋だけどよ」
翌朝
珍しくここ数日家に入り浸っている(笑)雅吉が、朝飯を食べながらのんびり話し出した
実を言えば、昨夜のうちに例の家紋入りの守り袋を雅吉に見せて
お智ちゃんから聞いた話を雅吉に聞かせてあったのだ
あたしは、侑李ちゃんの世話をやいてやりながら
雅吉の方には目をやらずに返事をした
にの江「ん〜?家紋がどうかしたのかぃ?」
雅吉「あぁ、あの家紋なぁ、どっかで見たことがあると思ったらょ
前にちょろっと出稽古に付き合わされたお屋敷で見たなぁと思ってょ」
にの江「出稽古?大倉さんとこのかぃ?」
雅吉「んあぁ」
雅吉は、なんだかちょっと間が抜けた返事をすると
空になった茶碗を置いた
雅吉「やっぱ俺のカンは当たってたらしぃやな」
にの江「カン?」
雅吉「…昨日、こいつらを連れて忠義んとこ行ったろ?」
雅吉は言いながら、侑李ちゃんを自分の膝の上に乗せた
にの江「……ああ」
雅吉「ちょいとなぁ、思い当たる事があったもんでょ
確かめに行ったのさ」
にの江「思い当たる節?」
雅吉「おうょ」
侑李「きゃっ///」
雅吉は、返事をしながら、侑李ちゃんの耳を両手で挟んで塞いだ
雅吉は、急に耳を塞がれて驚いている侑李ちゃんを見て、にっこり笑ってみせると
また話し始めた
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