第210章 渡されたもの
玉木
「そうだ、これ。
守様とちづる様が書かれた
クリスマスパーティーの招待状。」
大人の飲み方で楽しんでいると
玉木さんが胸元から綺麗にラッピングされた
筒のような物を出して私に渡してくれました。
「守とちづるから(ノ)*´꒳`*(ヾ)わぁ〜
でも郵送でって……?」
玉木
「俺あそこの使用人、
個人的に嫌いで信用できないんだ。
そうなれば直接渡した方が良いでしょ?」
(ん?玉木さん友谷さんを知ってる?)
「そうなんですか。
友谷さんは真面目過ぎてお堅いところは
ありますが素敵な方なのに。」
私は守とちづるからの招待状を受け取りました。
玉木
「奴が素敵……
陰湿でねっちこい性格なのに…
雪乃さんは…はぁ………」
←どうやら深いところまで知っている仲らしい
玉木さんは盛大に大きなため息を吐くと
席を立ちます。
「もうお帰りになるのですか(。・ω・。)?」
玉木
「うん。
俺のするべきことは終わったからね。
それより雪乃さん…」
「はい」
玉木
「"アイツ"はバカでクズかも知れない。
好いた女を繋ぎ止める為に
ありとあらゆる事をしたんだから。
でもそれは…
雪乃さんには伸び伸びと育児ができるように
…腹貸しとしてではなく
1人の女性として母として嫁として
ただ普通の生活をしてほしくて
手回しをしただけ…
だから柊くんが言った事とは少し意味合いが違う。
そして五条家の半数以上は雪乃さんの
今の生活を保つ為にバカに賛同して
演技をしているだけ…
義母役も義父役も全員…
だから五条家半数の者や
オレたちを嫌わないでくれ。頼むから…」
玉木さんは私に頭を下げました。