第235章 お・も・い・や・り
私は再び箱の中に戻ることにしました。
「悟さんも帰ってください」
五条悟
「なんでよ?
ほんと意味分からないんだけど
説明〜」
仕事着の悟さん。
ついさっきまでお仕事をしていたのでしょうか?
「説明は無しです。
でも…叶さんはきっと今も必死に
自分の中で自分と戦っているの……
だから私は叶さんが答えを出すまで
ここで待ちます。
悟さん…ありがとうございます…
だけどもう少しだけ…もう少しだけ…
待っていてください。」
五条悟
「意味わかんないけど…
まぁ大好きな嫁に待てって言われたら
待つしかないよね?
それじゃいったん撤退しようか……」
「書面ではそうかもしれませんが
私的には"嫁じゃない"ですよ。
…でもありがとう悟さん…」
私は汚れた毛布を自分に巻きつけると
鉄の箱の中に横になりました。
五条悟
「言っとくけどこの家に先に着いたのは
僕だけど、玉木や頭花も今向かってるみたいだよ。
皆んな…ちゃんに五条家に来て欲しいんだ
それだけは頭の片隅に置いておいてよ。」
(玉木さんと頭花さんも?)
すっかり心の距離が出来てしまったと
思っていた2人が私を迎えに来るなんて…
思ってもいませんでした。
「はぃ....」
悟さんは箱の蓋を閉めると
ガレージから出て行きました。