第176章 ドナドナ
空港からモノレールに乗り継ぎやってきたのは…
万博記念公園でした。
「わぁ〜、綺麗ですね✨」
入園すると一番に目に入ってきたのは、
あの有名な塔……太陽の塔でした。
そんな塔は綺麗にライトアップされていて
他の見物客の皆さんも見惚れています。
五条悟
「、綺麗なの好きでしょ?
だからどうしても見せたくてねー
これ見てさ、テンション高くなれば
きっと着床率も高くなるでしょー。」
悟さんは今日は珍しくずっと裸眼で過ごしています。
今も裸眼でキラキラ輝いている太陽の塔を見つめています。
私はそんな悟さんを見たら…不思議なことに
自分の中で"私ばかり"という気持ちが
薄れてきたのです。
それは悟さんの"私に寄り添わない"態度を
徹底してきた理由が分かったからです。
(私をあの激痛で苦しませたくない、
私が乙骨さんとの約束を違えれば
里香さんからの制裁があるかもしれない、
私を信じて亡くなった乙骨さんを
復活させたい……)
それは私を護る為でもあり
乙骨さんを復活させる為でしょう。
「悟さん…こっち見て。」
そんな恨まれ役を
一心に受けようとしている悟さんの名前を呼び
目線を私に向けます。