第172章 試される
それから私はお祝いの席でもずっと
間引さんのことを考えていました。
(そもそも間引さんは何故、
五条家の集まりに出席しているのかしら?
私が聞いていた話しだと、
ご結婚はされていなくて
総二くんも廣江(ひろえ)さんにお渡ししていて…
身一つで生活していると……
でも総二くんと間引さんはとても仲がよかった……
3人で出席をした……これはいったい……)
守
「おかあー エビフライたべる?」
「……海老フライ??
守の大好物でしょ?どうしたの?」
隣に座っている守が
フォークで海老フライを刺して
私に渡してきました。
守
「なんでも!!」
そして守は私のお膳に海老フライを置くと
お義母さんや親戚の方とお話をはじめました。
(守……)
この日の海老フライの味を
私は一生忘れません。