第167章 表裏白憎
【幼稚園送迎から帰宅】
「ちづる寝ちゃってる(*´ω`*)」
帰り道、少し遠回りをして
ちづるとお散歩して帰ってくると
胸の中でスヤスヤ眠っていました。
私は眠っているちづるを、
縁側の風通しが良い場所に寝かせると
気になっている場所に向かいました。
(あの見たことがあるハンカチの柄…
あれは簪を包んでいたものよね。)
それが目に入っていながら
守に渡さなかったのは
簪を包んでいるハンカチだと分かっていたからです。
「でも乙骨さんから悟さんに
渡してもらったのになんであるのかな?」
例の場所に来ると
さっそく奥にあるそれを取り出す為に
手を伸ばします。
(結構奥にあるのね💦)
めいいっぱい腕を伸ばすと
"トンッ"
それに指の先が触れました。
「やった(๑>◡<๑)」
そしてそれを掴むと、
ゆっくり取り出します。
「ふぅー、やっと摘出ってとこね( ̄▽ ̄;)」
私の手の中には
ハンカチに包まれた簪があります。