第117章 特級の男、腹貸しの嫁 II
家入
「五条は変わったよ。
良い意味でも悪い意味でもね。
…わたしはさんや貴方の気持ちに
添えられるものなら添いたいけれど...
わたしは五条に従うわ。」
"カチャカチャ"
←家入様が器具をいじる音
玉木
「………」
家入様の瞳は嫌味やネガティブな気持ちなど
一切含んでいない、力強い眼力で
私の気持ちを抑え込んだのでした。
玉木
「すみません。
失言をしてしまいました…」
家入
「こんな状況じゃ、
貴方の感覚の方が正常かも。
私や五条は悪い意味で"鈍感"になってるから。
それより…外へ。」
玉木
「は、はい。」
家入さんは、
終始穏やかに話されました。
私は穏やかになれなかった…というのに。