第114章 Wthout Rika .
【夕方】
悟さんが悟さんでなくならずに済む方法を
思案しながら、
玉木さん、乙骨さん、頭花さん、守と私の
夕食を作っていると...
"ピキッ"
緩く編んだ片側だけの編み込みに
さしていた珊瑚の簪にヒビが入る音が
辺りに響きました。
"スッ"
私は指先で簪に触れました。
(悟さんもこれがあれば...
ん...待って...悟さんを救う方法は
無い訳じゃないかも!)
「これなら...!」
"バタバタバタバタッ"
私は一刻も早く悟さんと
コンタクトをとりたくて...
唯一、居場所を知っているであろう
乙骨さんの元に走りました。
(1秒でも早く渡してあげなくちゃ!!)