第113章 お友達
私は鏡台の前に座り、
髪を留めていた簪を寝巻きの懐に入れます。
「私だってこの簪が無かったら...」
"バタバタバタバタッ...ガタンッ!!"
「キャッ!!!」
守も眠っている寝室に頭花さんが
凄い勢いで入ってきました。
頭花
「なんでお前ばっかり生きてんの!!?
ねぇ!マジなんでお前ばっか!!」
「頭花さん!!」
玉木さんはどうしたのか...
酔った頭花さんが私の部屋に入ってきました。
頭花
「お前もチカコと一緒の所に送ってやる!
死ねぇーーーー!!!」
頭花さんが持っていたナイフを振り上げました。
(どうにかしなきゃ!
赤ちゃんを守らなきゃ!!)
私は身体を動かし、
頭花さんの前から逃げました。
"ドンッ💥"
「はぁはぁ...」
危機一髪でした。
鏡台に頭花さんが振り下ろしたナイフが刺さりました。
(守を連れて逃げなくちゃ!)
「守!起きて!!」
ナイフを抜くのに苦戦している
頭花さんをスルーし、
グッスリ眠っている守を揺らします。