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五 条 の タ ネ .

第99章 見られている





散らばった荷物を集め、

道の端で待っていると...








「待たせたね、はい紙袋。」








男性が私に紙袋を渡してくれました。









「ありがとうございます...」







お礼を言い、

紙袋の中に散らばった荷物を入れます。









「日用品に貴重品...

引っ越しかい?」








男性はしゃがみ、

話しかけてきました。









「引っ越しじゃないんです( ;´Д`)

えと...売りに行こうかなって...」







どうせ知らない方です。

嘘を吐く必要も隠す必要もないので

正直に言いました。









「このワンピース...

似合うと思うんだけど売っちゃうのか...

...てかさ今の着てる服...

凄くクタクタだけどこれを売らずに着たらどう?」








(クタクタ?)







女中の初給料で購入した、

安いチェーン店で買った3年もののワンピース。

毛玉も凄いしとても見窄らしいけれど、

大切にしています。

私、ワンピースが大好きで私服のほとんどが

ワンピースです(*´ω`*)









「あははっ。お気に入り...なんです。」








知らない人から

自分が着ているものをクタクタだと言われ

急に恥ずかしくなって、

急いで紙袋に詰めると...








「あの、紙袋のお金を...」







私はお財布も売るので、

財布の代わりに

お金を入れてきた袋をポケットから取り出し

お金を渡そうとすると...








「ブハッ(´⚫️Д⚫️`)💦」









「?」








男性が吹き出すように泣き始めました。








(え?)







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