第96章 叱咤と離婚
言われたまま、
五条様の配膳の準備を始めていると...
女中頭
「私がアンタに振り分けた仕事は、
違うものだろ!なんで配膳なんてしているんだい!」
「Σ(・□・;)!?」
勝手に仕事を交代したことに気づいた
女中頭様が私を叱ってきました。
「申し訳ございません💦」
五条様の配膳の支度の手を止め、
女中頭様に頭を下げます。
女中頭
「次勝手なことをしたら、
承知しないよ!!!」
「すみません...」
女中頭
「かしな。五条様のところへは、
私が持って行くよ。」
「えっ...でも...」
女中頭様が配膳をするなんて、
とんでもない事です。
女中頭
「アンタは五条様の"お気に入り"だからね。
私はそれを危惧しているのさ。」
「?」
(お気に入り...?)
初出勤日に少し話しただけで、
後は一度も話した事がないのに
"お気に入り"の意味が分かりません。
女中頭
「五条様は怖いお方だよ。
ニコニコして愛想良く見えるけど
"損得勘定"で動くところがある。
アンタの事も"利用する"目的で近づこうとしている
匂いがするよ。気をつけな。」
(損得勘定...)
結局私は、
厨房から出るなと指示を受け
調理器具の片付けなのどの手伝いをする事にしました。