第82章 タイムリミット
まるでお芝居の舞台でスポットライトを
浴びているロミオとジュリエットのように
私と悟さんが視界の中で急に鮮明になる。
(私は.......)
五条悟
「今、悟さんて呼んだ!??
記憶が戻った!!?声が出るようになったね!?
ちゃん!!僕のこと思い出した!?」
"ガバッ"
悟さんが目を潤ませて、
私の肩を強く掴んだ。
(そうだ...この人は...
五条さんじゃなくて...悟さん...)←は?
ずっと暗闇の中にあった
私の記憶が鮮明になっていく。
五条悟
「ちゃん、帰ろう。」
悟さんは私に手を差し出してきました。
でも...
私はその手を掴めません。
良い思い出ばかりを思い出したわけではないからです。
五条悟
「?」