第60章 車輪の唄〜伝言を添えて〜
路地裏から出た先の道路から、
あのアンポンタンカーの音がしてきた。
男
「ヒィーーッ!!来た!!」
頭花
「バカッ!おっきな声出すな!!」
"パフッ"
俺は男の口を咄嗟に塞いだが...
"メリーさんのマトン...フンフンフンッ....♪"
気取られたらしい。
俺たちがいる路地裏に入ってきやがった。
(ちくしょう!こんな狭い場所で対峙するとはな!)
1人ならどうにかなるだろう...
でも腕には守、後ろにはオッサン
激しく攻撃できない。
男
「前髪だけはー!どうか前髪だけはーー!」
男は手を合わせ、
必死に祈っている。
(うっせーな!!)